受講・学習はアウトプット前提
学ぶだけでは身につかない
研修や自己学習でただ単に学ぶだけでは、実践に使える能力は身につきにくいものです。習得したことを自分で活用することによって、より確実に自分のものにできるのです。研修は受講することが目的ではありませんし、自己学習も知識を得ることが最終の目的ではありません。教えてもらったこと、学んだことを実務でいかせてはじめて価値が出てくるのです。
学ぶ内容によっては、自分自身の仕事にすぐには使えないものもあるかもしれません。そんな場合でも、インプットしたままにしないで、何らかの方法でアウトプットを出だすように努力をしていきましょう。
受講前の心がまえ
研修を実施する際には、受講前にどんなアウトプットを出すかをイメージしてもらうことが重要です。これから学ぶことを、どんな方法やカタチで表現できるか、強く意識してもらいましょう。どんなに小さなことでもいいから、「実践でどう使う?」、「どういかそう?」、「何に使えるだろう?」ということを考えてもらいます。研修前にそういうメンタルセットで臨むように指示しましょう。自分にとって必要な情報というものが、浮かび上がってきます。
アウトプットの方法
「アウトプットを考えなさい」と言うだけでは具体的行動をとれない人もいます。アウトプットのヒントを列記しますので、取り入れやすい方法でやってみましょう。
人に教えください(計画立案・実施)
アウトプットの方法で、一番取り入れやすいのは、「人に教えること」です
自分が学んだことを人に伝えましょう
自分でオリジナルテキストを作ってください
受講内容を参考に、よりわかりやすいテキストを作成してみましょう
研修内容の活用案を考えてください
数量目標(20案、30案・・・)を決めて活用案を出すようにしましょう
研修内容をまとめてください
受講内容を字数制限(400字、800字等)の上、まとめてもらいましょう
アウトプットが明確なほど吸収力がアップ
メーカー勤務時代、新商品の市場導入研修を担当していました。直接全国の営業担当者に対し研修することもありましたが、社内インストラクターが講師を務めることもありました。他の営業マンと同じように受講するときと、インストラクターとして講師役が決まっているときの彼らの受講姿勢には明らかに違いがありました。「教えること」が前提にあると、研修内容を細大もらさず、すべてを吸収しようという態度で臨みます。何ごともアウトプットの必要性が明確になっているほど、吸収力が増していくものです。