「わかる化」とは
世の中には「わかりにくい」ことがたくさんあります。わかっていないのに、わかったつもりになったり、わかったふりをしてしまうこともあります。「わからない」、「わかりにくい」ことによるマイナス面は想像以上に悪影響を及ぼします。
しかし、ほんの少し知恵をしぼって工夫をすれば、わかりやすくできることもたくさんあるのです。人は理解し納得すれば、目ざましい働きをする潜在能力を持っています。「わかる化」はモノゴトをわかりやすくするとともに、受け手側にもわかる努力を求めています。互いが歩み寄って「わかる」ことが一番効果的だと考えているからです。
「わからない」、「わかりにくい」ことのデメリット
想定されるマイナス面はたくさんあります。中でも、人の行動意欲を減退させることは避けなけ ればなりません。
コミュニケーションがうまくいかない
わかりにくい内容の文書やメールでは、意思疎通は円滑にすすみません
ムダが多く発生する
内容を理解するのに時間がかかりますし、解釈違いによる間違いが起きる可能性もあります
消極的になってしまう
わからないことが多いと、失敗を懸念して行動が消極的になってしまいます
やる気が失せてしまう
自分がやるべきことがあいまいでハッキリしないと、モチベーションが下がってしまいます
思考が停止してしまう
わかりにくさのために、理解しようとする気持ちがなえて、考えなくなってしまいます
改善活動が停滞する
自分のやることが、貢献するのかがわからないため、改善活動にも消極的になってしまいます
組織の雰囲気が悪くなる
どこに向かって進んでいくのかが明確でないと、チームの連携は取りにくいものです
チャレンジ精神が衰えてしまう
どうすれば良いかの判断がつきにくく、積極的に挑戦しようという意識が低下します
精神的ストレスがたまる
わからない、わかりにくいことが多いと、精神的にも疲れてしまいます
お客さまの満足度を高められない
お客さまに対して、わかりやすく説明できなければ、満足度は高められません
あきらめ感が強くなる
「どうせ、よくわからないから」と、仕事に対するあきらめ感が強くなってしまいます
まわりに興味を持たなくなる
わかりにくことが多いと、だんだんモノゴトに対して関心を持ちにくくなってしまいます
わかりにくいことは高コスト
わかりにくさのために時間のロスが生まれ、行動も遅くなり生産性が下がってしまいます
「わかる化」のメリット
”わかりにくいこと”によるデメリットは、たくさんありました。わかりやすくなれば、それらのデメリットはなくなります。特に精神的な面で解放され、前向きになりやすくなれることは大きなメリットです。
「わかる化」へのアプローチは 2方向
前述のとおり、「わかる化」のアプローチ方法は 2方向で進めます。【わかりやすくする】ことと、 【わかるように努力する】ことです。伝える側がいくらわかりやすくしても、受ける方が努力をしなければ、十分な効果は期待できません。
【わかりやすくする】方法
わかりにくい原因をしっかりとつかみましょう
次項にわかりにくさの原因を列記しましたので、対応策を実行しましょう
わかりやすくする工夫をしましょう
わかりやすくするヒントを参考に「わかる化」を推進しましょう
「わかる化」のためのツールを作成しましょう
『社内用語辞典』や『会社案内』などのツールを準備し、活用をすすめましょう
【わかるように努力する】方法
- 何ごとにも興味、関心をもって取り組むようにしましょう
- 社内にある「わかる化」のツールやデータを利用し、知識を蓄積しましょう
- 得た知識も活用しながら、“事実 ”をつかむ訓練をしましょう
「わかる化」は「見える化NEXT」?
経営上の問題点や業務上の課題を明確にするために、「見える化」
を導入している企業が増えています。様々な手法を使って、実態を可視化することで、迅速な対応を図ろうとしています。
現状がわからなければ、打つ手も見えてきません。受注状況や生産状況、在庫状況など多種多様なデータを、表にしたりグラフで表示したりして、社内で情報共有されています。
しかし、従業員みんなが、貼り出されている数字やグラフの意味を理解しているわけではありません。ただ単に ”見えている ”だけかもしれません。数値の重みを知り、グラフの傾きの意味を理解してこそ、「見える化」がいきてくるのです。
