わかりにくさの原因
なぜ、わかりにくいのか?
”わかりにくさ”の原因は残念ながら、無数に存在しています。それも一つだけではなく、いくつもの要因が複雑にからんでいたりします。それぞれの原因を検討して、「なぜ、わかりにくいのか」が理解出来れば、対応もしやすくなります。以下に原因を列記しますので、確認してみてください。
表記、表現上の問題
×専門用語や造語、新語が使われている
⇒ ○他の用語に置きかえるか、説明を入れましょう
×略語が使われている
⇒ ○略さないか、注釈を入れましょう
×アルファベットだけで表記されている
⇒ ○注釈を入れましょう
×読み方がわからない
⇒ ○難読なことばには、ふりがなをふりましょう ※音読できないと理解しにくい
×知らないことばが使われている
⇒ ○認知度が低いと思われることばには、説明を入れましょう
×文章が高尚で難解、表現が難しい
⇒ ○文章はできだけ平易にわかりやすく書くようにしましょう(小学校高学年が理解可能)
×複雑すぎる、項目に強弱がついていない、部分部分しか見えてこない、斜め読みできない
⇒ ○構成をシンプルにして、不必要な文章を削り、見出しを適切につけましょう
×文章が稚拙 ex. 当社の業績の向上のための施策の中の一番のポイントは・・・(”の”の連発)
⇒ ○良い文章をまねて、訓練し(数をこなす)、何度も推敲(すいこう)しましょう
×文字が小さくて見にくい(読む気がしない、見るのもイヤ)
⇒ ○研修で『PowerPoint』(パワーポイント)を使うときは、文字を大きく設定しましょう
×ことばが聞き取れない
⇒ ○研修などでは、はっきりと大きな声で、聞きとれるように話しましょう
×色分けの意味がわからない
⇒ ○資料等に意味なく色を多用するのを控えましょう
×ボリューム(分厚さ、ページ数、量)に圧倒されてしまう
⇒ ○心理的負荷を軽減させるために、分冊化や内容の削減などを考えましょう
×写真、絵、図、イラストが少ない
⇒ ○写真やイラストを適度に利用して、わかりやすい表記を心がけましょう
×デザイン、レイアウトが悪い
⇒ ○できるだけシンプルにして、見やすい、わかりやすいデザインにしましょう
×いつの情報かわからない
⇒ ○資料やデータに、いつ時点の情報かを明記するようにしましょう
発信側(伝える人)の問題
目的が不明確
⇒ 方法・手段である「伝えること」が目的になっているケースがよくあります
伝える側の熱い思いが足りない(心に響かない)
⇒ 義務感だけでやっていると、こうなってしまいます(やっつけ仕事は×)
伝える側がわかっていない
⇒ 発信者が伝える内容を十分に理解しないまま発信してはいけません
伝える側のレベルが高すぎる
⇒ 受け手側も自分と同じレベルだと思い込み難解になります ※技術者、専門職の人に多い
発信者が誰なのかが不明
⇒ 発信者が組織になっていたり、発信者不明は×です ※確認できません
対象が不明確
⇒ 一斉発信で、関係ない人にまで情報が届けられると、混乱のもとになってしまいます
パターンが変わる
⇒ 発信の書式やパターンがその都度変わっていると、慣れることができません
伝達内容が無機質
⇒ コンピュータが作成したような ”業務連絡的 ”内容では伝わりにくいものです
わからせる努力をしていない
⇒ 発信者は受信者にわかりやすく伝えるために、最大限努力しましょう
受信側(受ける人)の問題
受ける側のレベルが低すぎる
⇒ わかる努力がもっと必要です (読解力がない、 基本を知らない、基礎知識がない等々)
興味、関心がない
⇒ 向上心が欠けていると面白く感じないものです
自分には関係ない
⇒ 遠い話に感じる、身近に感じないのも好奇心の欠如です
何がわからないかが、わからない
⇒ 結構多いのが、このパターンです
何とかなっているから
⇒ 人は困っていないと、吸収力はなかなか高まりません
わかることのメリットを感じない
⇒ ”わかること ”によって、どう良いことにつながるのか理解しようとしていません
苦手な分野のことが入っている
⇒ わかりにくいという先入観をもってしまいます(許否反応してしまう)
イメージできない
⇒ 現物を見たことがない、現場を見たことがない、体験したことがない